「サナララ 〜SA・NA・RA・RA〜」


サナララ ~SA・NA・RA・RA~

サナララ ~SA・NA・RA・RA~


何故か今更プレイ。そしてレビュー。
メインの原画は蒼樹うめによく似た双子の姉、藤宮アプリ。絵はスペクトルレベルで似ています。流石双子。
シナリオは片岡とも、海富一、中森南文里、木緒なちの4人が計四つのショートストーリーをそれぞれ担当。
同じ世界観の中でそれぞれのライター様々な境遇、考え方の違う二人を描いています。


内容は非常にシンプル。
登場人物は基本的に二人。シナリオは前述のように4つある章がさらに細かくシーンで分けられ、それを順次読んでいく形。それぞれのシーンには題名がついており、読み返すこともできるため非常に再プレイしやすい。
内容は、ライターは違えどやはり片岡ともワールドここにありといった感じ。青臭い話ばかりである。
個人的には人が死んでどう、とか記憶が消えるからどう、とかいった話は基本的に好きではない。こういうシナリオが出てくると大抵わざとらしさがテキストの前面に出てきてしまってとても読めない。「泣きゲー」とか銘打っていると大抵このパターンで話が展開される。いけすかねーだ。
自分がどっぷりはまってしまうのもまたこういう、どちらかと言うとありがちな話がベースになっている作品だったりもしますが・・・・それはまた別の話。


と言うわけで自分と相性が悪いと思いきや何故かこの人が書くと話しがじめじめしない。あくまでサラッと書いているしそう感じるから不思議なもの。
あまり前提の話を引っ張らないし、その結果をほとんど書かないからなんだと思います。伝えたいシナリオを最低限のテキスト量で最大限に書いていると感じました。だからプレイ時間も少ないし読後感もとてもいい。今日はいい夢が見れそうだなあと思えます。たとえば各キャラクター別のラストをもっと書いていたらどんな話になるのか、興味のあるところではありますがそれもまたよし。ボリューム勝負になっている感のある最近のエロゲが忘れてしまった良さがあります。これがもう3年も前の作品なんですね。



章別の出来としては 1≒4>2>3<<<<<オマケ 。1章と4章は優劣付けれないですよ。これは。久々に爽やかな、いいエロゲ。
そういえば4章のライターは木緒なち。色々言われますがさかあがりハリケーンのメインライターなのでさらに同作の期待が高まりました。
作品の中で一番良い話を持っていったとはいえ4章は参ったよ4章は。あれはねえよサナララだよ。


イマなら中古で3000円台で手に入るはず。繰り返し書いていますがプレイ時間は短いものの非常に洗練された内容。往年のねこねこソフトの底力が伺えます。未プレイの方は見かけたときにでも手にとって見てはいかがでしょうか。


追記