あの、ループものの原点をもう一度 - あの、素晴らしい をもう一度再装版レビュー -

大好きな自転車操業っていう同人ソフトサークルが出している*1「あの素晴らしい をもう一度」のレビューです。ネタバレ、たぶん無し。

『自転車創業』
電撃 - 『あのすば』再装版は「期待しないでください」? 自転車創業にいろいろ聞いた

久々のANOSですよー

最近の自転車創業蚊取豚とかよく分からんシューティングとかばかり出していたのでサボらずになんでもいいからシナリオ書けよ!と思っていたのですが新作はまさかのあのすばリメイクでございました。本作は8年間の間に進化したANOSを存分に活用、記憶管理を織り込んでいるので"ゲームとしては"ほぼ別物になっています。かがり絵も素晴らしい

ANOS脳、発動済みですから。

という考えのもと、さくっと終わると思っていたのですがダメでした。プレイ時間は大体6時間強。詰まる詰まる・・・・
旧作をプレイしているのでどこで何をすればいいか、誰に会えば良いかは概ね分かっているんですが、主人公に思い出してもらうのが難しい。
ヤマは張れますが結局新規作品と同じぐらい試行錯誤してたと思いました。
しかしあのカチッという音*2は中毒になるというかなんというか。個人的にはロマサガシリーズの技閃き時の音と同じような効果をもたらしているのではないかと思います。ピコーン。よっしゃああああと思わせる音。
本当に単純な演出のはずなのですが・・・ゲームの楽しさに重要なのはプレイヤーの体験であると言うことを再認識させられます。

ANOS1

再装はされましたがシナリオの中身はそんなにいじられていないため、荒削りだったんだなあと思う部分が多々あります。
特に気になるのは最初の方のいくつか続く選択肢。ここの組み合わせで後の行動が変わってきますがここでの選択が変わった主人公の行動に影響を及ぼしているとはどうしても考えづらい。よって話が進むごとに毎回全通り回してみなければいけないことになってしまっています。

どういう意図でこうなったのか、あるいは自分が読み込めてないだけなのか。分かりませんが本作でちょっとなあ・・・と思う点の一つです。
こういった必然性の無い選択肢があると一気に作業化してしまいますね・・・・

とか書きながら、こんなことににケチを付けられる自転車創業は辛いよねと逆説的に思う次第です。選択肢の必然性とかイマの時代、そんなものは中に出す or 外に出す、とか、メガネを着ける or 外すとかぐらいで十分。

シナリオの中身はやればわかります。感想は一言で言うと「なんと美しい物語だろう」です。リトかわいいよリト。

あのすのはじめかた?

実は全作プレイしているわけでは無い*3のでこんな偉そうなことを言うのも何ですが、現時点でANOSシリーズを始めようと思うなら個人的な推奨は

ロストカラーズ→あのすば→だらよ

ですね。ロスカラはイマやるにはシステム周りが古すぎるから後に回すと凄くやりにくく感じそう。
という訳でこれを読んで興味を持たれた方はとりあえずロスカラからやってみませんか?うどん!うどん!と提案してみる。うーん・・・どの作品のレビューか分からなくなってきた。ロスカラについてはこちらに書いていますので興味のある方はどーぞ。
http://d.hatena.ne.jp/sixtyseven/20090412/p1

電撃のインタビューでかざみみかぜさんは期待しないでみたいなことを言っていますが、すでにプレイしている人間でも十分に楽しむことが出来ました。やったことある人にも無い人にも、オススメです。

*1:さあ、一本シナリオを。

*2:ループを脱することが出来たときにこの音がする

*3:空の浮動産未プレイ